文楽好きの歌舞伎初鑑賞
歌舞伎座の初春公演を観てきた。
大阪に越してからすっかり文楽好きになりちょくちょく観に行っていたのだけど、歌舞伎は人生初。
歌舞伎観劇歴の長い友人がアテンドしてくれた。
小屋からすでに文楽劇場と違って豪奢で、入る前から気分が高まる。
昼の部を観劇。
三業一体となって人形に魂を吹き込む文楽と異なり、歌舞伎はやはり役者さんの力ありきの芸であり、生身の人間が演じることでしか魅せられない美しさや面白さにたいへん感銘を受けた。
元演劇部としては舞台装置の転換の早さに感動したり(大道具好きの血が騒いだ)、役者さんの体の使い方の美しさ(所作の洗練に見惚れた)、早替わりの瞬間の盛り上がり(観客の目を楽しませる演出がとにかく充実している)など、外連味の業がとても新鮮であった。
文楽と違って現代語訳だったり、時事ネタやメタ発言のアドリブも盛り込まれていて、予備知識がなくても楽しめるところはさすがだなあと感じ入った。
(文楽の美文調は大好きなのだけれど、理解するうえでは下調べがある程度いるので)
個人的に一番好きなのはそれでもやはり文楽なのだけれど、今年はそれぞれの違いを楽しんでいきたいと思う。
友人から教わった情報によると、大阪の松竹座はもっと箱が小さく、どの席からも花道が良く見えるように設計されているらしいので、帰阪したら早速観に行きたい。
歌舞伎を見てもうひとつ文楽との違いに驚いたのが、グッズの充実ぶりである。
あまりのかわいさに思わず買ってしまった。
またクリアファイルを買ってしまった。
右側は、毎回の演目に合わせて作られているというすごさ。お金かかってるなぁ。
友人は勧進帳の弁慶姿のスヌーピーのキーホルダーを買っていて、それもかわいかった。
文楽もこういうの作ってほしいなあ。
斯様にして歌舞伎はさすが大衆演劇としての完成度が高く、予備知識なしに行っても十分楽しめるなと思った。
もともとは文楽のほうが大衆人気はあったわけだけれど、文楽は本そのものの面白さがその要因として大きく、それをアレンジしたり今風にする演出が歌舞伎の上手さであって、現代においてはそれがそのまま間口の広さに繋がっているのかなと思う。(ワンピース歌舞伎とか、すごく評判良いですよね)
観劇後はそのまま友人と丸善でウィンドウショッピングしたりゴールデンウイークに一緒に行く旅行の計画を立てたり、充実の一日であった。
そして明日も一緒にディズニーシーに行くという我等。
あまりにも楽しい一日だったので、友と別れての帰り道に気分よく音楽を聴いていたら突然カラオケに行きたくなり、思わず「明日のディズニーの後、もし体力と時間があったら軽くカラオケ行きたいのですが…」と普通は断られそうな誘いをLINEで送ったら超速攻で
「行きたい!!!!!!」
「あるっしょ!体力は」
「なんか足りないと思ってたんだw」
と返ってきて、最高だと思いました。
あと少しで東京生活が終わってしまうのが寂しい。