身にかへてあやなく花を惜むかな
今年はあまり撮れなかったけれど、花見の記録。
2月、熱海にて。
坪内逍遥の晩年の住居、双柿舎の庭に咲いていた寒桜。
4月、東京から遊びに来てくれた友を円山公園に連れ出す。
4月、友と天満橋から大川沿いを歩く。
桜咲く春は夜だになかりせば夢にも物は思はざらまし、の心。
友の職場近くの公園でゆるゆる語らう時間のかけがえのなさ。
4月、醍醐寺に詣でる。
太閤の短い栄華を思わせる花々。夢のまた夢。
わけてもこの染井吉野がすごかった。
スーパーソメイヨシノと勝手に命名。
しかしどちらかと言えば山桜が好き。
花曇は常に春愁を連れてくる。
あちこちに五七桐が使われているのに悠久を感じる。
4月、横浜は大岡川にて。
散ればこそいとど桜はめでたけれ憂き世になにか久しかるべき、の心。
4月、三菱一号館美術館の中庭の桜。
この子はだいぶ移ろいが早く、だいぶ葉桜。
4月、ひとり近所で花を見送る。
生けらばのちの春もこそあれ。