雨と白鳩と猫
私の中で突然再来した奈良ブーム。
ここのところ毎週末、思いつくままに散策している。
大好き唐招提寺。
雨上がりで人も少なくとても静かであった。
天平様式美しい。
盧遮那仏坐像は拝観しているだけで何かを受け取ったような心持ちになる。
よくこの技法を持ち帰ったなあと思う。
何時間でも眺めていられる。
雨上がりの緑の匂いが大好き。
講堂には金堂の平成大修理の模型が展示されていて、大軒下トラスのものすごい緻密な構造に、匠の技すげえ…と震えた。
橿原神宮にも参拝。
一の鳥居の上に白鳩が彫刻のように止まっていた。
神様が散歩しているような清冽さ。
二拍手の音だけが響く。
あらゆるものを包摂しているかのような土地の空気。
これを私たちはずっと受け継いできているのだなあと思う。
猫さんが溝に鎮座していた。
空が小雨に変わる中、今井町のあたりも散歩してきた。
梅雨を連れてくる雨もまた良し。
いにしえのまほろばを思わせる空気を今もこうして感じられるのは幸せなことだ。
もうしばらく奈良ブームが続きます。