現実と世界の回廊
2017年は突風のように去っていった。
昨年下半期の更新のあまりの少なさに、いかに余裕がなかったかをしみじみ思い返す。
完全に仕事に埋没する、という経験もたまにはしておかなくては人生に起伏が足りないので、それはそれでよかったと思う。
その一方で、現実的な諸事にばかり心を砕くことの弊害も強く感じた時期であった。
そんな折、心を許せる友人たちから、閉塞した部屋に突然吹き渡る風のような麗しさに満ちたメッセージが届いたりして、そうだ世界は広いのだということを思い出させてくれたりもした。
自身が影響を与えられる範囲は極めて狭小なものだけれど、心の領土はどこまでも大きく持っていたいと思うし、そういうことを共有できる人たちと共にありたい。
そんな思いから来たわけではないが、今年のカレンダーは「宙の日めくり」にした。
月の満ち欠けや宇宙に関する記念日が書いてある。
月も自分も1日ずつ、たしかに巡っていくのだと、めくるたびに思う。
小さな現実で悪戦苦闘していた2017年の反動なのかわからないが、色んな世界が並行して存在していて、実はそのぜんぶが地続きになっている、ということに気づき続けるのが人生の旅なのかもしれない、と最近改めて考えている。
ひとつでも美しい回廊を見つけられる旅人でありたい。
そんな2018年の旅立ちです。
力まず闊達に、現実と世界を楽しみます。
今年もよろしくお願いいたします。