タイムアタック国立民族学博物館
冬コミ原稿脱稿したー!!
祝杯の夜。
今日の午前中には入稿を済ませていたので、お昼ごはんを作って食べながらうだうだと喜んでいたら14時を過ぎていた。
このままではクリスマスイブ1ジャージの似合う女で1日を終えてしまう。
せっかくなので解放感を楽しみつつどこかに出かけようと思って、
引っ越してご近所に来たものの、いつか行こうととっておきにしていた場所に行くことにした。
民俗学好きにとってこんな最高のお楽しみスポットはなかなかない。
自宅から30分くらいの近さなので、15時くらいに出ても余裕で楽しめるだろうと踏んで意気揚々と向かった。
清少納言は冬はつとめてと書いたが、私は冬は午後がいちばん好きだ。
寂莫とした空や、
冬枯れのにおいを楽しみながらのんびり歩く。
途上は万博公園の景色も楽しめる。
バックアタックでごあいさつ。
カップルや家族連れがアヒルボートを楽しんでいた。
冬にボートを漕ぐという反骨精神、私は好き。
冬のバラ園は、侘と華の対比がよろしい。
どのバラもかわいくて撮りまくってたらかなり時間を使ってしまった。
やっと到着。
すでに15時半を過ぎている。
果たして17時の閉館までに展示を味わい尽くすことができるのか。
焦りつつもようやく来ることができた期待に足を踏み入れると、
完全に年が明けていた。
鬼が笑うとかのレベルではない。
みんぱくは写真撮影が基本的に自由という素敵な場所です。
写真をブログに上げている方もけっこう多いようにお見受けしたので、
私もいくつか写真を載せてみます。
先に断っておきますが、真面目な考察を書こうとすると今日中に更新できないので、
賢いコメントはこの先ひとつもありません。
サインからすでに、世界中を巡れる感じで楽しい。
カユーガ族の頭飾り。
かわいい。かぶりたい。
アンデス高地の民族衣装。
ものすごく私好み。
これを着るためだけにアンデスに住みたい。
アステカの暦石。
血の儀式ごっこがしたいと思ってしまうジョジョ厨。
紅白の幸子さんがなぜここに? と思ったけど、聖母像の神輿でした。
さて、民俗学を知る上で個人的にとても関心があるのが、冠婚葬祭、とりわけ葬送の儀式だ。
死生観には、民族の文化的文脈の純なるところがよくあらわれるように思うからだ。
各地域の伝統がわかる展示が充実していて、とても良かった。
なかでも印象的だったのが、ザンビア・チェワ族の葬送儀礼の展示。
男性たちが仮面を被ってニャウという死者の霊を降ろす踊り手となり、祖先の霊を慰めるのだが、
それぞれの知識を覗く的な展示があったので
男の知識を開けてみると、
女の知識を見てみると、
…男たち…!!
せつない。
冠婚葬祭の思想の源流となる宗教について知るのはもっと好きだ。
三大宗教をはじめとする様々な信仰の展示があって、1時間程度では全然足りないくらいの見ごたえ。
次はもっと早く来てメモをとりながらじっくり見たい。
多分レベル80くらいだと思う。
嘆き…かな…?
でも、かわいいのでいい。
もし途中でめんどくさくなった系ならば、作者は私と気が合うと思う。
なにこれかわいい! 王宮で使われていたタペストリーかな? と思ったら
軍用でした。すみません。
お前…!!元気だったか…!?という気持ちになった展示。
民族と信仰について知る上では、やはりこの情勢の中で、中東やイスラム教についてきちんと理解を深めておきたいと思ったが、時間が足らず…
托鉢僧さんの斧がけっこう本気ということは分かった。
次はもっと深く知れるよう努力します。
ミニ企画展として、来年の干支にちなんで鳥関係の工芸品や伝統行事などの展示があった。
アメリカの鳥の水差しがキュート。
ミュージアムショップも楽しくて、閉館ぎりぎりまで堪能した。
時間が情報量に完全に追い付かず、頭悪い感想しか書いてなくて申し訳ありません。
次はもっと時間をとって、じっくり考えつつ拝見し、各国の歴史と伝統に思いを馳せたい。
イルミネーションを遠くに見つつ、帰途についた。
家に近づくころにはすっかり日が落ちて体が冷えたので、近所の大好きなカフェに寄り道して珈琲で暖をとろうと思ったら、渋いマスターからかわいいサービスをさりげなくいただいた。
クッキーひとつぶんくらいの幸せで十分だと思える、そんな豊かな人生でありたいものだとわたくしは思います。
ところで、みんぱくのミュージアムショップは私のツボな商品が目白押しで、何を買おうか大いに迷った。
書籍コーナーがとりわけ素晴らしく、全部買いたいくらいであった。
いつも美術展や博物館に来るとクリアファイルを買ってしまうのだけど、
(先日、長浜城歴史博物館と関ケ原に行ったときは10枚くらい買った。もはやクリアファイルでクリアファイルをまとめるくらいしか使い道がない)
たまには少し違うものを買いたい、と思って選んだのが、
民俗学の大家、梅棹先生の本。
これは日経新聞の「わたしの履歴書」の連載をもとに大幅加筆したもの。
何よりタイトルが素晴らしい。私もこんなタイトルで何か書きたい。
年末年始にじっくり読みます。楽しみ。
あと、クリアファイル。
(結局買うのかよ)
イメージの力って、人間が持ちうるもののなかで一番強い力だなあということを、数々の展示を見て改めて思ったのでありました。