飛ぶ鳥の献立

珈琲と酒と本とぼんやりした何かでできている

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

楽に至る道

「文學界」 3月号の、羽田啓介さんと村田沙耶香さんの芥川賞作家対談は、なかなか面白い示唆に満ちた内容であった。 文藝春秋|雑誌|文學界_1703 印象深かったひとつにこのようなくだりがある。 (村田)(「コンビニ人間」は)自分にしては早く書いた。 (…

言葉と信頼

コミュニケーションの難しさはきっと人類が誕生した時から今日に至るまで、誰一人悩まない時など刹那たりともこの地上にはなかったと思うくらい普遍のテーマだと思うのだけれど、それに関して昔からずっと思っていることについて今日は記す。 ・大事なのは、…

筋書きを手放す

さまざまな人の心中に触れる日々を経過して、人は無意識に筋書きを自分に付与していることが意外にも多いのかもしれない、と最近思う。 例えば、「本当に欲しいものはいつも手に入れられない」とか、「誰ともうまく関係を築けない」とか、「一番にはなれず、…

自意識に窓をつける

今日はいつにも増してとりとめもなく書きます。 少し前の話になるが、「ダ・ヴィンチ」2月号の特集で、漫画家の東村アキコさんのインタビューにこんなくだりがあった。 「結婚すると、いいこともありますからね」 「ラクになるんですよ」 「独身の時って、2…

春と道

しばらく前、友人に、「宇多田ヒカルの『道』を聴いていて、うみのさんのことを思い出した」という過分な言葉をいただいて、よく聴いている。(多分これを読んでくれると思うけど。ありがとう。)これを書いている今も。この季節に合う、希望に満ちた歌だな…